へそくりが発見される事もあるの?遺品整理で現金が見つかるケース
遺品整理をしていたら現金が出てきたとは比較的よく聞く話です。小銭でいっぱいの貯金箱や封筒に入ったお札など保管状態は様々ですが、中には1万円札が何枚も見つかった例もあります。
遺品整理で現金が見つかるケース、ならびにその扱い方について検証してみました。
今はほとんどの企業で給与は銀行振り込みですが、かつて日本では封筒に入れ手渡しでした。それを持ち帰り、銀行ではなく自宅のあらゆる場所に保管する、いわゆるタンス預金という独特の文化がありました。
高度経済成長期、サラリーマンの夫からもらった主婦の妻が、こっそりへそくりとして隠し持っていたというのも懐かしい話ですね。その時代を生きてきた親世代の人には、未だに現金を自宅に置いているという習慣が根付いています。
現金が見つかりやすい場所はタンスや机など、家具の引き出しの中が最も多く、ついで神棚や仏壇などの祭壇の背後になります。
その他には衣類のポケットやバッグの中、キッチンといった、生活の動線に沿った場所も少なくありません。また非常用持ち出し袋のように、いざという時に持ち出せるような場所にも入っていたりします。
遺品整理で見つかった現金は遺産として扱われ、相続税の課税対象となります。たとえ少額でも、親族間で勝手に山分けをしたりしてはなりません。
法律では遺産はすべての相続人に受け継がれるものであるため、遺産分割の話合いによって分配されなければいけません。もちろん、相続税の申告も義務です。
相続の手続きをしやすくするには、遺産目録を作っておくと便利です。提出必須の書類ではありませんが、遺品整理で見つかった遺産をまとめて記録していれば申告の手間が省けます。
しかし現金が出てくる場合、発見者の良心に委ねることになってしまい、隠し持たれるとトラブルの素にもなりかねません。それを防ぐためにも、できるだけ相続人全員が揃って遺品整理するのが望ましいでしょう。
相続人が1人しかいない場合など、業者に間に入ってもらうという手もあります。その場合、相談料として費用が発生する会社もあるので、見積もりの段階で確認しておくと安心です。
遺品整理をしていくと思わぬものが見つかるというよくある話の中で、現金の発見というのは大変メジャーです。たとえ少ない金額でも立派な故人の遺産になり、相続税を申告する義務があります。
税の徴収を逃れるために持ち逃げする人が出ないよう、作業や手続きの時もなるべく相続人が揃っていたほうが確実ですね。